■ 乳幼児とイオン飲料 | 更新日: 2009/7/1(水) |
イオン飲料は、下痢や嘔吐による軽度の脱水がある場合に利用されますが、脱水が改善すればイオン飲料は必要ありません。 むしろ、以下のように体に悪影響を及ぼす恐れがあります。
@普通の食事をしている乳幼児にイオン飲料を与えると、イオン飲料分の電解質が多くなり、のどが渇きます。その結果、イオン飲料を絶えず飲んでいなければならない状態になります。 Aまた、イオン飲料は糖分濃度が高く甘味が強いので、イオン飲料を飲むことが習慣化する傾向があります。 Bイオン飲料のpHは3.6〜4.6と低値です。pH5.4以下では歯のエナメル質の脱灰がおこり虫歯になりやすいことがわかっています。ですので、イオン飲料が絶えず口腔内に残存することは虫歯の原因となります。夜寝る前や、夜中に起きたときにもイオン飲料を与えると、ますますこの傾向が助長されます。 Cイオン飲料を多量に与えると、糖分の過剰摂取となり肥満の原因となります。しかしそればかりでなく、イオン飲料で満腹感が得られるため、バランスのよい十分な食事が摂れず全身の発育に影響を与える恐れもあります。
*そこで、対策です。************** ⑴過激な運動や極端に汗をかいた時以外は、普通の水を与えます。 ⑵イオン飲料を水の代わりに使用しないようにします。 ⑶下痢や嘔吐でイオン飲料を飲ませた時は、症状が軽快したら中止します。のどが渇いた時は普通の水を飲ませるようにします。 ⑷寝る前や寝ながらイオン飲料を与えないようにします。 夜中にのどが渇いた時には水を飲ませます。 ⑸寝る前に歯を磨きましょう。やむを得ず、寝る前や寝ながら与える時は水を飲ませます。あるいは、与えた後に綿棒やガーゼを巻いた指先で口腔内を清拭します。 *********************** |
|
|
|